こんにちは。asatoです。
スクラムはイベントが多い!もっと手を動かす時間を確保したい!スクラムは遅い!という話をよく聞きます。
多分それ、意図的だよね、って話です。
スクラムは立ち止まらせてくる
スクラムはスプリントという固定のタイムボックスがあります。1週間か2週間のスプリントで開発しているチームが多いです。
そのスプリントの初めにはスプリントプランニング、終わりにはスプリントレビューとスプリントレトロスペクティブのイベントを行うことになっています。2017年版のスクラムマスターでは、2週間スプリントならそれぞれ最大4時間、2時間、1.5時間かけてもよいとされる一大イベントたちです。それに加えて毎日15分以内のデイリースクラムがあります。リファインメントというアクティビティもあります(イベント化してるチームも多いはず)。
ミーティングばっかじゃん!と思う気持ちもわかります。アジャイル開発なのに全然スピード出ないじゃん!みたいに感じたりもしますよね。
スピードではなくアジリティを高める
そう。スクラムはスピードよりもアジリティを獲得するためのフレームワークです。
アジリティってなんでしょう?アジリティと聞いて何を思い出しますか?
僕は『黒子のバスケ』の青峰大輝を思い出します。圧倒的なアジリティを誇るキャラなのですが、加速したと思えば減速し、右に行ったと思えば左に切り返し、最後はどんな形からでもゴールが入っちゃうっていうね。ゾーンも入れちゃうしね。
バスケはかなりアジリティを感じられるスポーツだなーと思っていて、「ストップ&ゴー」とか「ストップ&ジャンプ」みたいのがあるらしいです。要は加速と停止の連続なわけです。
スクラムがやろうとしていることはこれです。超スピードでゴールまで一直線!ではなく、バッと加速してピタッと止まり、次に行くべき方向を定め、またバッと加速してピタッと止まり、の繰り返しによってゴールまでの最良の道を探し続け、結果的に最速で最高のゴールに辿り着こうとしているのです。
立ち止まり、ふりかえり、むきなおる
アジリティを獲得するために、スクラムはかなりしっかりと「立ち止まり、ふりかえり、むきなおる」が組み込まれています。
スプリントレビューとスプリントプランニングを通して、プロダクトの現状をしっかりと把握し、次に向かう方向を見定め、次のスプリントを加速度的に走り抜けるために計画を立てます。
さらにスプリント中もデイリースクラムで立ち止まり、現在の進捗状況や障害物を把握し、方向転換や攻略法を考え、また加速度的に走り始めます。
この営みをスプリントレトロスペクティブで立ち止まり、ふりかえり、自分たちのWay of Workingを見直し、より高いアジリティを獲得すべく、むきなおります。
だから、「止まる」
アジリティで重要なことは「止まる」ことです。走ってるうちは景色をはっきり見ることはできないし、方向転換するには一度しっかりと止まらなければなりません。走ってて90度方向転換するとき、グッと止まりますよね。
チームが次どの方向に進むべきかを決め、その方向に走り始めるために、スクラムは意図的に立ち止まらせてくるんです。
スクラムがいらないチーム
この観点から考えると、次のチームにはスクラムは不要です。手放してもいいはず。
自分たちで適切に止まって方向転換できるチーム
スクラムのイベントがなくても、自分たちで適切にストップ&ゴーができるのであれば、わざわざスクラムにストップされる必要はありません。
タイムボックスがなくても細かい意味(価値)のあるステップを定義できたり、チームで立ち止まるをWay of Workingに組み込めているなら、スクラムは冗長に感じるはずです。
アジリティを求めていないチーム
最初に見定めたゴールが絶対的に正しいと信じられていたり、そこまでの道中をしっかり見極められているという確信があるチームにとってアジリティは必要に思えないでしょう。このようなチームが求めているのは圧倒的なスピードです。100m走にしろマラソンにしろ、途中で止まらないですもんね。
こういうチームにとってはスクラムはただただ自分たちを足止めするものに感じるかもしれません。立ち止まったとて、何も変わらないからです。
営みのなかで新しい発見があることもあるかもしれませんが、ゴールや見通しに絶対的な自信がある前提があるので、稀でしょう。
おわり
スクラムは意図的にチームを立ち止まらせます。それは、アジリティを獲得するためです。遅いと感じるときもあるかもしれませんが、結果的に最高のゴールに最速で辿り着くための方法論です。
アジリティがいらないなら、スクラムはチームを遅くするだけです。
サポートもお待ちしております!
